派遣薬剤師の全て

薬の調剤だけが業務ではありません

2018年09月24日

薬のスペシャリストとして、医師からの処方通りに作業をこなすだけでは物足りない、こうした声も少なくありません。そのため、最近では病を診る医師と異なり、患者を診るためのスキルアップがとかく人気を集めています。


見出すためにスキルアップすること

調剤薬局から病院、製薬会社などで活躍する薬のスペシャリストですが、医師の処方をもとに薬を調合することが業務内容です。医師や窓口業務とは違い、なかなか患者さんと顔を会わせることが少なく、やりがいを見出せない薬剤師も少なくないと聞きます。

感謝されたい、こうした内容ではなく、信頼関係を築きたい、こうした内容も理由のようです。今は、医師や看護師とのチーム医療が定着しつつあります。しかし、地域によってはまだ発展途上ですから、どうしてもチームで患者をサポートするよりも、黙々と、たんたんと仕事をこなすだけというやりがいを見出せない薬剤師が少なくありません。

そこで、新たなスキルを身につける、こうしたスキルアップも注目されています。


コミュニケーションを図ることができる

病棟勤務ならば、患者さんと接点が生まれますし、薬の飲み方から副作用のリスク管理、説明まで行うため、信頼関係が日に日に築かれていきます。ですが普段は、窓口から奥まった部屋での作業、患者さんに対するコミュニケーション能力はあまり必要とされていません。

ですが最近では、精神的・身体的・社会的にライフスタイルを改善するとともに、西洋医学の欠点をカバーする漢方医療が、その存在価値を高めています。これまでは、風邪や頭痛などに効果効能のある薬を処方する、総合内科での仕事に就くだけだった分野から、飛躍が期待されています。

コミュニケーションが図れる仕事に就くことができます。知識も増幅し、信頼されなければ務まらないのが漢方医療でもあります。


病ではなく人を診ることができる

ジェネリック医薬品と同じように、漢方薬も最近になって注目されている薬です。最近では、漢方の知識を修得する薬剤師が増えているとも言われています。特に、検査では異常が見られない、しかし患者は痛みなどの違和感を訴えるケースが増えています。

副作用のために十分な治療が受けられない、あるいは、心の問題を抱え、それが身体の異常に影響している可能性もあり、難治性の病気に力を発揮します。内服治療が主体、それも漢方の専門家に鞍替えすれば、患者を診ることができます。

漢方薬は組み合わせがポイント、患者さんの体力、体質、弱い部分を考え、治療すべき優先順位を説明できます。病に合わせるのではなく、患者さんに合わせるのが漢方医療で、信頼関係が築かれることもあり、やりがいを見出す方が増えています。