仕事を探すなら、商業施設がたくさんあって人の行き来も多いところが有利だというのが、一般的な考え方です。住宅街は仕事を終えて帰るところで、そこにはあまり仕事の需要はないからです。けれど、ある資格を持っていれば両方で役立ちます。
滋賀県は近畿の水がめと呼ばれる琵琶湖が県内の面積のほとんどを占有しているため、琵琶湖に沿って街が発展してきました。滋賀県の中心となる街が大津市で、商業施設が立ち並ぶのはもちろん、交通の利便性もよいところが、この街を滋賀県の中心に発展させてきたと言っていいでしょう。ただ、大津市の全域が商業経済でにぎわっているわけではなく、駅前やその周辺の繁華街を除けば、あとは住宅街として発展してきたという顔も持っています。住んでいて便利な街なので、必然的にここで暮らす人が増えてきたと言えるでしょう。また、仕事場所は京都や大阪などに求め、住まいは静かなところという条件にも当てはまりました。
滋賀県全体がベッドタウンとして発展してきた要素が強いので、たいていの人は滋賀県に住みながら、他府県に働きに行っています。けれど、住んでいる人が多い以上、医療機関の需要が発生するのはどこも同じで、商業施設ならドラッグストア、住宅街なら医療機関と並んだ調剤薬局に需要が増えてくるのが薬剤師です。繁華街と住宅街、どちらでも働くことができ、しかも滋賀県を出なくても仕事ができるので、あまり人が多すぎない街で仕事がしたいという人にはぴったりです。資格を持っているなら、自分で仕事を探すのもいいですが、派遣会社を通して職場を探してみるのもおすすめです。どんな職場なのか、自分に代わってある程度リサーチしてもらえるからです。
大津市は滋賀県内でもっとも発展している街であることから、駅前などのにぎやかなところで働いてみたいという気持ちと、住宅街の中で地域に根差した医療の位置役を担うという意味で、調剤薬局で仕事をしてみるという選択も捨てがたいと考えるかもしれません。そのどちらも、派遣でなら経験することができます。更新されなければ次を探すしかない働き方ですが、一方で薬剤師でありながら、いろいろな働き方を経験できることがメリットともとらえられるでしょう。働き場所になったところが自分に合えば、おそらく更新されますし、そうでない場合は次を探せばいいだけです。少し落ち着いた街でにぎやかなほうもそうでない方も経験できるとしたら、関西では滋賀県が一番なのではないでしょうか。