薬剤師の仕事というと処方箋を出すイメージがあるかもしれません。しかし、活躍の場は薬局だけではありません。ドラッグストアや医療の現場でも薬にかかわる業務を行います。製薬会社に就職して新薬の開発に挑むこともあります。
薬剤師になるには大学の薬学部や6年制の薬科大学で学び、最終的に国家試験に合格する必要があります。薬科大学にも国公立と私立があり、私立の学費の方が高額です。
そのため、国立の薬学部は人気が高く難易度も高めです。大学に入ったら1〜4年は薬学に関する専門知識を学んでいきます。4年時には全国共通で薬学共用試験を受けます。病院や薬局での実務に進むためには一定の知識や技能が必要です。
これに合格しなければ実習に参加できません。パソコンを使った問題と模擬患者を使ったシミュレーションテストが行われます。合格したら5年次に進み、病院と薬局で実務実習を行います。6年次は卒業に向けて国家試験の準備を浸すら行い受験に臨みます。合格したら厚生労働省に免許の交付を申請し、登録されることで仕事が始まります。国家試験は2月から3月にかけて二日間行われます。年1回のみ行い、3月に合格発表となります。マークシートでの試験となり、合格率は60〜70%台となります。
薬剤師の働く場所は様々にあります。まずは全国にある調剤薬局です。医師が出した処方箋に基づいてその人に最適な薬を処方します。これを調剤業務と呼び、他にも薬の飲み方の説明やアドバイスなどの服薬指導を行います。
薬には飲み合わせによっては副作用が起こります。それを防ぐために薬やアレルギーの有無も確認します。薬局ある医薬品の在庫管理も行います。ドラッグストアでは医師の処方箋がなくても購入できる一般の医薬品を販売しています。
お客様の要望に合った医薬品を提案したり説明します。他にも品出し・棚卸し・接客など全体の業務を行います。各地の病院・診療所では調剤薬局と同じ業務内容に加えて、注射や点滴の調剤なども行います。医師や看護師などとコミュニケーションをとりながら治療にあたることもあります。他にも医薬品を開発する企業に就職する方法もあります。新しい医薬品の研究や開発、医薬品のデーター管理や資料の作成などを行います。
全国に求人があり、正社員だけでなくアルバイトやパートの募集もされています。その人の働き方に合わせて求人があるのが特徴です。特に多いのは薬局で全国に5万軒以上展開されています。
駅の近くやショッピングセンター内など選択肢が幅広いです。求人が多いのはドラッグストアも同様です。こちらは他の職場よりも接客する機会が多いため人と接したい人におすすめです。病院の求人では国家資格が問われますが、実務経験の有無はあまり問われません。
少しのブランクがあっても問題ないでしょう。製薬会社では英語で書かれた資料が多いため、英語が分かる能力がある程度求められます。