薬剤師が日々の仕事をこなしながらスキルアップをするためには、採用後の研修に力を入れている事業所を探すことが大事です。また、職場ごとに業務中に求められるスキルに違いがあるため、採用面接を通じて担当者から具体的な仕事内容について説明を聞いて、なるべく自分に合った職場を見つけましょう。
薬剤師が勤務している製薬会社や医療機関の中には、若手の人材育成を目的として、数か月から一年以上にわたる長期の教育制度を用意しているところがたくさんあります。そうした中、実際に仕事をしながら業務に直結するスキルを習得したい場合には、各地の事業所の教育制度の内容について詳しく調べることが重要となります。
また、新卒者を対象としたスキルアップ研修が実施されているところについては、様々な求人情報サイトなどで大々的に紹介されることがあるため、早いうちから気になる職場の事情を確認しておくことがおすすめです。なお、第二新卒者や中途採用者の採用後の教育の内容については、各事業所の経営方針や事業内容、職場内のスタッフの人数などによって大きなバラつきがあるため、時間を掛けて複数の事業所のホームページや求人案内などに目を通しておきましょう。
経営状態の良い大規模な病院においては、休日にセミナーや勉強会に無料で参加できるシステムを導入しているところが多くあります。そこで、薬剤師として必要とされる医薬品の専門知識をしっかりとマスターしたい場合には、スタッフの教育に力を入れている職場の特徴をきちんと理解することが大切です。
また、セミナーや勉強会などの回数については、それぞれの医療機関の方針や一人ひとりのスタッフの年齢、実務経験の長さなどによって違いがあります。そのため、少しでも分からないことがあれば採用試験を受ける前に人事担当者に質問をすることが大事です。
薬学に関する実践的な知識や技術をバランスよく身につけるには、業務中に現場内で経験豊富な先輩から適切なサポートをしてもらえる職場を探すことが肝心です。都市部にある総合病院や調剤薬局などでは、新卒者や中途採用者の定着率を高めるために、面倒見の良い先輩スタッフに教育を担当させたり、業務上で役立つマニュアルを一人ひとりのスタッフに配布したりしているところも多くあります。