薬剤師の仕事内容や役割については、それぞれの事業所の方針や主な事業の種類、スタッフの配置などに大きく左右されます。そうした状況の中、自分にとって長く働けそうな事業所を見つけるには、早い時期から人気のある職場で必要とされている人材について把握をすることが重要となります。
各地の調剤薬局においては、様々な病気を抱える患者のために的確に医薬品の効能や副作用などを説明できる薬剤師が必要とされています。特に、高齢者の数が多い地域では、医薬品の専門知識はもちろんのこと、コミュニケーション能力が高い人や人当たりが良い人が求められる傾向があります。
そうした中、調剤薬局で医薬品の調剤業務をメインに担当したい場合には、余裕を持って気になる職場の見学を済ませたり、実際に現場で長く働いている人に仕事の取り組み方について話を聞いてみたりするのが有効です。また、調剤業務を一通りこなせるようになるには、個人差がありますが一年以上の期間が掛かることもあるため、新人のスタッフの対応がしっかりと行われている職場を探しましょう。
なお、時間の許す限り各地の調剤薬局の採用担当者や現役のスタッフと相談ができるイベントに足を運ぶのも良いでしょう。
最先端の医薬品の開発を行っている国内外の製薬会社においては、様々な研究機関や大学病院などでの研究実績が豊富な人が重宝される傾向が見られます。たとえば、有名な大学院で博士号を取得した人は、医薬品の開発で特許を受けた人については、高待遇で働けるケースが少なくないため、積極的に自分のキャリアを正当に評価してくれる職場を探すことがおすすめです。
一方で、業績が良い製薬会社の中には、若手の経験が少ない研究者の採用に力を入れているところもあり、大学院を修了したばかりの人も希望の職場で働きやすい状況となっています。なお、製薬会社で医薬品の開発を中心に取り組みたい人は、求職中に採用担当者に自分の能力をアピールすることが大事です。
病棟で患者の服薬指導を担当する場合には、患者の人数や病状によって早朝や夜間の業務を任されることもあるため、各地の現場においては体力や精神力がある人が好まれています。また、医療従事者に必要なスキルや経験は、病棟の患者のニーズにも大きく影響されることから、就職活動を通じてじっくりといくつかの病棟の特徴を把握しましょう。
