国家資格取得をしてから、社会人になって病院内であったり、ドラッグストア、製薬会社などで働きはじめるのでしょうが、それだけでなく、毎日のように医療は進化しています。薬だけではなく、医療機器も最新のものであれば、使い方を覚えることが必要になります。薬剤については、日本のみならず、海外情報も収集し、勉強し続けなくてはならない分野です。
薬剤師として働きはじめたことに、やる気スイッチが入っている一年目では、仕事を覚えることに集中しなければなりません。即戦力として働いてもらってから徐々にスキルアップを図るようです。
しかし、慣れない環境の中でも、休憩時間や休みの日には勉強し続ける日々が待っています。専門分野でない限り、2年に1度、調剤報酬改定があることは知らないでしょう。点数が変わるだけで、経営状況は一変します。
病院は破綻しないと思われがち、しかし、経営は国がサポートしているワケではないので、外来患者さんが少なければ、正規薬でなくジェネリック版ばかりを患者さんがリクエストするなら、色んな意味で経営は苦しくなります。
だからこそ、信頼されることは重要になります。新薬の知識がなければなりません。患者さんの方が情報通といったパターンも多いようで、新型ウイルスのワクチンについて情報を求められたときに「知らない」では済まされません。
薬剤のスタッフにとっては勤務先特有の情報をしっかり頭に入れておく必要になります。専門学校での学びは、薬剤の基礎知識、カラダの構造についてを学んでいたでしょうが、ドラッグストアならば、売り場づくり、接客マナーなども含まれますし、化粧品販売も行うのなら、肌にトラブルになる相談などに向き合いながらも、新商品について店頭に並ぶ前に情報を収集しておかなくてはなりません。
医薬部外品の数はドラッグストアの規模にもよりますが、数百種類以上ですから、それを把握するには一年目からしっかり店内の様子をチェックするしかありません。風邪薬がほしいと来店されて、「分からないので上の者を呼んできます」とは言えないのは有資格者のデメリットです。
ドラッグストアには薬剤師は数名いますが、勤務時間内に在籍するのは1人、ですから、大変さはひとしおです。
調剤薬局に勤務する一年目でも、ここ最近は、様々なニーズに対応すべく、漢方を取り扱っているケースが増えています。これまで、専門学校で学んだことが役立つと思ってきた一年目の方々は、専門学校では全く学んでいない分野に四苦八苦するといいます。
通常業務をこなしながら、漢方について一から学ぶことを強要されることも増えています。西洋薬・西洋薬、どちらを取り扱うことが多いのか、勉強することが苦手ならば、勤務先特有の情報はしっかり確認してエントリーしましょう。
社会人一年目の勉強時間は、休日に確保するため、体力勝負とも言われています。