薬剤師が患者に医薬品を調剤する場合、調剤した医薬品を薬袋に入れるのが一般的な方法です。医薬品を入れるために使用する薬袋の作成方法には決められたルールがあります。ここでは、このような薬袋の作成方法について解説します。
薬剤師が医薬品を調剤する時に使用する薬袋には薬を入れること以外の役割もあります。調剤をした医薬品の用法や用量を記載することも、薬袋の重要な役割です。薬袋に医薬品の用法や用量を調剤しなければいけないのは、医薬品を安全に患者が服用するために必要なことだからです。
医薬品を安全に服用するためには、必ず決められた容量と用法を守って服用しなければいけないので、患者が服用しやすいようにするために、薬袋に用量と用法を記載する必要があります。薬袋に用量と用法を記載していれば、患者が薬を服用する時に改めて用量と用法を確認できるので、安全に服用できます。
薬袋にはこのような役割があることから、調剤した時にもらった薬袋を患者はとっておいた方が、用法や用量を忘れてしまった時に確認することができます。
薬袋に用法や用量を記載する場合には、調剤した医薬品の服用方法を患者がわかりやすく理解できるようにすることが重要です。用法や用量が正しく記載されていても、記載の方法がわかりにくい場合には患者が理解しにくくなることがあります。
患者にとってわかりやすい用法や用量の説明とは、服用しなければいけない医薬品の個数や1日に飲む回数が明確に記載されているものです。飲む回数や量の説明があいまいでわかりにくいと、患者が医薬品を間違った方法で服用してしまうこともあります。
1日に何錠ずつ何回服用するのかがはっきりと記載されていれば、患者は正しい方法で毎日調剤された医薬品を服用できます。
薬剤師が調剤した医薬品を患者が正しい方法で服用できるようにするためには、薬袋の使い方にも工夫が必要です。患者にとって医薬品が服用しやすくなる方法の一つは、用法の違う医薬品ごとに別の薬袋を使用する方法です。
このような方法で調剤した医薬品を薬袋に入れた方が良いのは、用法の違う医薬品を同じ薬袋に入れてしまうと、患者が服用方法を間違えてしまうことがあるからです。用法ごとに使用する薬袋を変えることで、用法が違う薬であることを患者がわかりやすく理解できます。