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外来抗感染症薬認定を受ける条件と認定後のメリット

2023年12月14日

薬局で勤務している薬剤師を対象にした制度として外来抗感染症薬認定と呼ばれるものがあり、取得することによって大きなメリットが期待できます。認定を取得するためには、指定されている条件を満たす必要がありますが、薬局勤務の人にとって目指す価値のある制度です。

外来抗感染症薬認定の目的と制度に対する期待

外来抗感染症薬認定制度は、外来患者に対する薬剤耐性菌対処のために供えておくべき知識や経験がある人を、認定するために制度化されたものです。病院勤務者には広く要求される知識や経験ですが、薬局においては不十分な点が多く見られたことから実施された制度です。

実際には、抗菌薬の知識や経験は病院よりも外来診療の方が必要性が高いと考えることもできる状況を反映しています。外来のみならず、在宅医療の現場での活躍も見込めることを考えれば、高い需要が期待できる資格と言えます。

現場担当者の専門性が高まれば、抗菌薬の取り扱いへの意識の高まりも期待でき、医療担当者と患者との双方において安心や信頼の高まりに繋がります。

外来抗感染症薬認定を受けるための条件と申請方法

外来抗感染症薬認定を受ける条件は、薬剤師の資格を有していて抗感染症薬の服薬指導などを外来薬局において3年以上従事した経験がある人に限られます。そして、その実務経験を働いている施設の責任者に証明してもらう必要があります。

実際に関わった症例数が基準に達していることも要求され、経験症例に誤りがあれば申請資格を一定期間喪失してしまうので注意が必要です。更に、認定対象が日本化学療法学会の正会員に限られているので、正会員の地位を有していることも条件になります。

指定された学術集会や研修に出席し、所定の単位を取得していることも求められます。申請条件を満たしていれば必要書類を添えて申請を行い、内容に不備がないかどうかの審査を受け、問題が無ければ受験することができます。

外来抗感染症薬認定を受けることで得られるメリット

外来抗感染症薬認定を受ければ、外来患者に対する抗菌薬のスペシャリストとしての認定を受けることになります。非常に重要な分野での特別なスキル保持者という立場になるので、重宝されることが期待できます。重要分野でのスペシャリスト認定なので、キャリアアップという面においても大きな力を発揮してくれます。

経験が見える形になることで、周囲からの評価や自分自身の成長を実感できるという点も魅力です。