派遣薬剤師の全て

サプリメントを医療現場でどのように扱うか

2023年12月21日

ドラッグストアや通販が身近な存在になってから、サプリメントを利用する方が多くなりました。健康維持や体調改善など利用する目的は様々ですが、近年売り上げも増加傾向にあるサプリメントに対して薬剤師はどう向き合えば良いのでしょうか。

気軽に利用できる分、利用者も多い

サプリメントはビタミンやミネラルなど定番の商品の他にも、睡眠を改善するものやカロリーを抑えるものなど種類も様々で、各企業からはたくさんのサプリメントが販売されています。勿論、医薬品ではないので即効性には期待することはできませんが、摂取を継続することによって健康効果を得られるため、利用者は増加傾向にある分野の商品です。

薬剤師としては、薬と飲み合わせても良いサプリメントかどうかの確認や、どのサプリメントを摂取すれば良いか、などを患者さんから尋ねられることもあるので、サプリメントに関するある程度の知識は必要とされます。薬以外の知識を学ぶことは、医療従事者にとしては気が進まない方もいるかもしれませんが、利用者の数を鑑みるとスルーすることはできないのではないでしょうか。

自分の健康維持にも役に立つ資格

そのため、薬剤師には患者さんからサプリメントに関することを訊ねられた時に明確に答えられるスキルが求められますが、そんな時にあると便利なのがサプリメントアドバイザーの資格です。

この資格は栄養や法律など幅広い分野を学び、患者さん、あるいはお客さんに適切なサプリメントを提供することができるようになるための資格となります。履歴書の資格の欄に書いてもOKとされる資格で、自分に必要なサプリメントを知りたい方や、サプリメントについて医学的に詳しく聞きたい方などに対してサービスを提供することが主な業務です。

学びの内容は自分自身のサプリメント選びにも役立ち、職場によっては報酬もアップする可能性があるため資格を取得して損は無いでしょう。

より専門性の高い資格も存在する

さらに、サプリメントアドバイザーには医療従事者が受験資格の対象となる、メディカルサプリメントアドバイザーという資格も存在します。こちらは、サプリメントアドバイザーよりもさらに専門的に学ぶ資格のことで、医学的な根拠を元にサプリメントを捉えて利用者にサービスを提供することが目的とされている資格です。

様々な疾病にどのようなサプリメントが作用を及ぼすのかなど、予防医学にも通じる分野ですので、現場で患者さんによりレベルの高い医療サービスを提供することができます。医療資格を持っている方や薬学生などしか受験することができない、という点からもその専門性が理解できるのではないでしょうか。