派遣薬剤師の全て

最悪な事態に陥る調剤事故を防ぐためには

2022年07月15日

薬剤師は医薬品を取り扱う重大な責任を負う仕事です。仕事の最中に調剤事故が起きた時は、大きな騒動になりかねません。調剤事故により患者さんが亡くなった場合は、業務上過失致死傷罪に問われる可能性や免許の取り消しの可能性、遺族から損害賠償請求の可能性があります。こういう事態にならないために、対策するべきことについて3点紹介します。

疑問を感じたら医師に確認することを忘れない

患者さんが持参する処方箋は、薬の種類や数量が記載されています。この処方箋は医師が記載しますが、処方箋の内容について少しでも疑問を感じた場合は、医師に問い合わせることが肝心です。

医師はとても忙しいから、問い合わせるのを控えようという気持ちが生じるかもしれません。しかし、医薬品のプロとして少しでも疑念を生じた時は、医師に確認を取るようにしてください。こういう問い合わせにより、調剤事故を未然に防ぐことにつながってきます。

医薬分業が進んでいる理由は、医師と薬剤師が相互にチェックをすることで、調剤事故を防げるからです。何でも医師の言いなりにならずに、医薬品のプロとして、しっかりと仕事を遂行することが求められています。

いつも通りであってもしっかりと確認を怠らない

決まった薬をもらうために、定期的に来店する患者さんがいます。こういう人の場合は、同じような内容の処方箋を見ることになります。ただし、同じ内容であっても、薬の処方内容が正しいかどうかの確認を怠らないようにしましょう。

毎回薬剤師がしっかりと確認をすることで、調剤事故を引き起こさずに済んでいるということです。調剤事故が起こる時は、大抵の場合確認を怠っていることに起因します。毎回同じようなことをやっていると、緊張感が無くなってくるでしょう。

緊張感が無くなった時に、ミスが起こりやすくなります。少しでもミスを起こさないためにも、緊張感を持ちながらしっかりとした確認が欠かせません。

患者さんとのコミュニケーションを密にする

薬局に来た時には、ただ薬を渡せばよいというわけではありません。薬を処方することを通じて患者さんとコミュニケーションを取ることが求められています。患者さんとコミュニケーションを取ることで、薬を服用している状況が分かります。

その状況が分かってくれば、薬の効き目があるのかどうかのチェックにもつながるでしょう。患者さんに確認して効き目に問題がある場合は、医師に問い合わせるなどの行動がとれます。