調剤薬局は薬学を学び薬剤師の資格を取得した人の主要な就職先の一つですが、実際にどのような業務を行うのでしょうか。薬と売っているということは分かっていても、具体的なことまでは外から見たがけでは分かりません。薬局によって多少の差はありますが、主な業務は3つです。
調剤業務は調剤薬局の中核的な業務です。病院などが出した処方箋に基づいて薬を調合して患者に渡す業務ですが、決してそれだけではありません。処方箋に掛かれていることが薬学の専門家からみて妥当であるかどうかの判断も同時に行います。
また、複数の薬が処方せれている場合や既に服用している薬などがあり場合は、それらを考慮して相互にどのような影響が出るのかも考えて判断していきます。決して薬を事務的に処方箋に従って処理するだけの業務ではありません。
医師とは違う独自の責任を負った業務になります。
服薬指導と言われる薬の飲み方などについての指導を行うことも大切な業務です。具体的には薬の効果や副作用について患者に対して説明をします。また、服用時に避けるべき食べ物や飲み物などがある場合は、それも伝えます。
薬の効果を高めるとともに、副作用などを避けるための情報になりますので必ず伝えなければいけません。もちろん、真実のみを伝えて患者の薬に対する正確な理解を促すことが大切ですが、がん患者の場合は十分な配慮が必要です。
告知を受けていない場合もありますので、抗がん剤などが含まれている場合は伝え方に注意して、がんであることを気付かれないように配慮しなければいけません。処方した薬の保管方法を伝えることも服薬指導の一部です。
患者の薬の服用履歴を管理することも大切な業務です。薬歴管理と言われる業務ですが、単にどのような薬を服用してきたのかを記録するだけではありません。どの程度の量を服用したのかや、どれくらいの期間服用したのかも大切な情報として管理します。
アレルギー反応や副作用などが確認された場合も、今後の薬の処方に大きく影響する事ですので正確に記録します。また、患者から薬に関する要望を受けた場合も併せて記しておく必要があります。例えば、粉薬は飲みにくいのでカプセルにしてほしいとか、錠剤の大きさが大きくて喉につかえて飲みにくいなど希望があれば記録しておきます。
これらの記録を活用して後の処方の改善に繋げます。